「国民皆歯科健診制度」とは

皆さんは歯やお口の健康に関心をお持ちでしょうか? 中には、「定期的に歯医者さんに歯科健診に通っている!」という健康意識の高い方もいるかもしれません。歯やお口を健康に保つためには定期的な健診が欠かせませないものの、ちょっと面倒ですよね。

「歯医者さんが苦手…」「なかなか時間の都合がつかない…」など、いろいろな理由があると思いますが、ついつい後回しにしがちなのがホンネかと思います。

「歯医者さんに健診に行くキッカケがあればいいのに!」と思う方もいるかもしれません。


「国民皆歯科健診制度」ってナニ? いつから始まるの?

「国民皆歯科健診制度」ってナニ?いつから始まるの?

実は、2022年6月7日に「国民皆歯科健診制度(読み方:こくみん かいしかけんしん せいど)」が国の方針として示されました。まだ、この制度の開始時期は未定であるものの、日本歯科医師会の会長は「3~5年後」と予想しているそうです。つまり、2025~2027年くらいから始まるかもしれません。

さて、気になるこの制度ですが、具体的に私たちにどんなメリットがあるのでしょうか? この制度をカンタンにお伝えすると、年代に関係なく国民全員が歯科健診を受けられるようにする制度を目指しています。

年代に関係なく歯科健診が受けられるなんて、メリットの多そうな制度ですよね!


日本人は歯やお口の健康に対する意識が低い!?

日本人は歯やお口の健康に対する意識が低い!?

皆さんも学生の頃に歯科健診を受けた思い出があると思います。でも、この歯科健診は高校生までは義務付けられているものの、大学生は対象外。しかも、社会人になると歯科健診を受ける機会が一気に減ってしまうため、なかなか歯やお口の健康と意識しなくなりがちです。その結果、日本は他の先進国と比較しても歯科健診の受診率が低いそうなんです。

「歯が痛くなってから歯医者さんに行けばいいかな」と思っている方が多いかもしれませんが、歯やお口の健康のことを考えたら、定期的に歯医者さんに通った方がいいことは言うまでもありませんよね。


歯とお口の健康と身体の健康って関係あるの?

歯とお口の健康と身体の健康って関係あるの?

この「国民皆歯科健診制度」が導入される目的の一つに、歯やお口の健康を守ることだけでなく、身体の健康を守ることも含まれているそうなんです。「え?歯とお口の健康と身体の健康って関係あるの?」と思った方も多いはず。たしかに、パッと聞くと関係なさそうですよね。

しかし、歯とお口の健康と身体の健康は深~い関係があるんです。

例えば「35歳以上の人の8割がかかっている国民病」と言われる歯周病は、歯周病菌が血管に入りこむことで血糖値をコントロールするインスリンの働きが衰えます。その結果、糖尿病が悪化してしまう可能性があると言われています。

他にも歯周病や虫歯などで歯を失ってしまうと、咬む機能が低下してしまい、肥満になりやすくなったり認知症になる可能性が高くなることも判明しています。

このように、歯とお口の健康と身体の健康には深い関係があるんです。これらを未然に防ぐためにも、歯科健診が重要な役割を果たしてくれるでしょう。


メリットが多そうな「国民皆歯科健診制度」の費用は?

メリットが多そうな「国民皆歯科健診制度」の費用は?

ここまで解説してきた「国民皆歯科健診制度」ですが、まだ未定な部分も多くあります。歯科健診の費用はまだ検討段階ですし、受診が国民の義務化になるのかもまだ分かりません。

ただ、国民の健康につながる制度であることはたしかなので、今後の展開に期待しましょう!