メタボリックシンドロームとは
現代人の生活は危険が大!
現代の生活は、昔に比べるととても便利になりました。
しかし、便利になればなるほど、みなさんが間違った生活を過ごしがちになってしまいます。
忙しくて朝食を抜いてしまったり、外食やコンビニエンスストアばかりの偏った食生活。
車社会や、エレベーターの普及による運動不足の生活。
ついテレビやインターネットに夢中になって夜更かしをしてしまう睡眠不足な生活。
このような生活を繰り返していると、『生活習慣病』へと近づいていくことになるのです。
知らず知らずのうちに自身の体をむしばんでいってしまう生活習慣病の予防の為に、十分な知識を持って生活することが大切です。
生活習慣病とは…
「食生活」「酒」「運動」「休養」「たばこ」「ストレス」などの毎日の不健康な生活の積み重ねによって引き起こる病気の総称です。
以前は『成人病』と呼ばれていましたが、自分自身の責任で行っている生活が原因で発症してしまうので『生活習慣病』と呼ばれるようになりました。前章で述べたような間違った生活を繰り返していると、生活習慣病となってしまいます。
例)高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満症
メタボリックシンドロームとは
近年では、『生活習慣病』は日本人の死亡原因の60%以上を占めています。
これらの生活習慣病は、それぞれが別の病気ではなく、内臓に脂肪が蓄積した肥満(内臓脂肪型肥満)が原因であると言われています。
このように、内臓脂肪の蓄積によって、様々な病気を引き起こしやすい状態を『メタボリックシンドローム』と言います。
メタボリックシンドロームが引き起こす「動脈硬化」
メタボリックシンドロームを放置しておくと、やがては動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化が進行すると、より大きな危険性を伴った病気へ進行してしまいます。
例)心筋梗塞・脳卒中・脳梗塞・狭心症・閉塞性動脈硬化症(ASO)
動脈硬化は自覚症状がなく進行し、最悪の場合、生命に危機を及ぼすことになってしまうのです。
生活習慣病の医療費と死亡数割合 (平成15年厚生労働省資料より)
【生活習慣病の医療費】
国民医療費 31.6兆円
生活習慣病医療費 10.2兆円
【生活習慣病の死亡数割合】
生活習慣病 61%
メタボリックシンドロームに歯が関係している事を知っていますか?
これまでメタボリックシンドロームについて説明しましたが、実は歯にも大きく影響を及ぼしているのです。
それは、日本人の成人の80%はかかると言われている『歯周病』が関係しているのです。
歯周病と動脈硬化
歯周病とは、虫歯とは違い、文字通り『歯の周りの病気』です。
歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)から入った歯垢が、歯肉、歯槽骨、セメント質、歯根膜といった歯を支えている歯周組織に炎症を引き起こして、更に進行すると歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かしてしまうのです。そして、最後には歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。
その歯周病をさらに悪化させるのが、『糖尿病』です。
そして、最近では『動脈硬化』をはじめ、様々な病気を悪化させる原因とも言われています。
重度の歯周病をもつ糖尿病患者は、合併症による死亡率が高くなることが明らかになっています。
口の中の衛生状態が悪い人は、動脈硬化を引き起こす危険性が大いにあるのです。
歯周病の予防
歯周病になってしまう原因として、不規則な生活がひとつとしてあげられています。
不規則な生活リズムや、偏ったバランスの悪い食事などが歯周病になる要因です。ビタミンCの摂取も、予防のひとつとされています。
しかし、やはり一番肝心なのは毎日の正しいブラッシングです。
毎日の正しいブラッシングで、菌のかたまりである歯垢を取り除いてあげることが一番の予防になります。たまった歯垢を取り除くのは困難なので、歯科医院で歯垢の除去をしてもらうのがいいでしょう。
又、定期的に歯の診断を受けることをおすすめします。病気にかかる前に、事前に防ぐことを心掛けることが大切です。
『8020運動』を心がけましょう
日本歯科医師会では『8020運動(”80歳になっても20本以上の自分の歯を保とう”という運動)』を推進しています。 虫歯や歯周病で歯を失うことで、食べ物が噛めなくなってしまうと、それに伴い食生活が偏りがちになり、不健康な生活になってしまいます。
その為に、おいしく物が食べられるように健康的な歯を保つように呼びかけている運動です。お口の健康は、体の健康にもつながっています。
このような不規則な生活からなる生活習慣病にならない為にも、自分自身で歯の健康への意識を高め、お口の病気を予防することで、体全体の病気を防ぐ事も出来るのではないでしょうか?
お口の健康と体の健康はつながっています。
皆さんの生活は大丈夫ですか?
明日から、規則正しい生活を心がけて、健康な体作りをしましょう!